「細かい手先の操作が苦手」な個性

発達障害情報・支援センターのホームページにある「学習障害の気づきのポイント」の中の「細かい手先の操作が苦手」や「不器用」という個性にも、我が子は良くあてはまります。学童期には、手先の操作が苦手で不器用なゆえに、定規やコンパスを上手く使うことができず、図形を正しく書くことができませんでした。

図形の線対称や点対称を学ぶ単元だったと思います。我が子は、教科書の図形を方眼紙上に書き写すことが上手くできませんでした。例えば、方眼紙の目盛りの格子上に、頂点となる点をプロットすることが上手くできませんでした。また、点を上手くプロットできた場合でも、プロットした点と点を定規で正確に結んで辺を描くことが上手くできませんでした。何度やっても、何度やっても、定規で引く線がプロットした点からずれてしまうのです。このため、我が子によって描かれた図形の形状は教科書の図形とは何かしら異なる形状をしているのです。また、コンパスの使い方も一向に上達せず、どうしても真円となるような図形が書けませんでした。

ここで、我が子の鉛筆の持ち方は、標準的な持ち方と少し変わった独自のものです。標準的な持ち方よりも鉛筆が立っており、鉛筆の後端部分が自分の側とは反対側に傾斜しています。このような持ち方のせいで定規が上手く使えないのではないかと思い、持ち方を直させました。しかし、それでも上手く描けるようにはなりませんでした(鉛筆の持ち方は何度直しても元の独自の持ち方に戻ってしまうのですが・・)。なお、定規が滑らないように、定規に滑り止めを貼ると、図形を正確に書くことができる場合があるそうです。当時は知りませんでしたが。


この時には本当にどうしてよいのか判らずに「もっと丁寧にやりなさい」と我が子を叱っていました。今考えると、我が子は、一生懸命に、そして丁寧にやっていたのです。しかし、上手くできなかったのです。ですから、叱られた時には、とても悲しくて、自尊心を傷つけられたことでしょう。可哀想な想いをさせました。


その単元が終わると図形を描くことが少なくなくなったので、それ以上の問題とはなりませんでした。しかし、これから先に、また図形を勉強する時が来るでしょう。その時には、我が子は描けるようになっているのか不安です。