顔の筋肉が弱いのでは?

我が子は、「学習障害の気づきのポイント」にある「食べこぼしが多い」という個性を備えていたように思います。小学校の給食での様子がどうだったのかは記憶にないのですが、家庭内ではよく食べこぼしをしていました。しかし、幸いにも、「食べこぼしが多い」という個性は小学校の高学年になるのに従って改善されたように思われます。


「食べこぼし」と関係があるのかどうなのか判りませんが、我が子には、口の周りの筋肉が弱いという特徴がありました。これは、我が子の歯科矯正を行っている歯医者さんから指摘されたものです。「口の周りの筋肉が弱い」という指摘を受けて、私達は、我が子は「目の周りの筋肉」も弱いのではないかと思いました。まぶたや目の動きが少ないように思われたからです。

顔にある筋肉が発達していないと、表情の変化が乏しくなるように思われます。表情の変化が乏しくなると、笑顔が少なくなり、目力が低下してしまいます。また、表情の変化が乏しくなると、感謝や、真剣さや、共感や、驚きなどの感情を表情で他人に伝達することが難しくなるので、「外見的な魅力」や「コニュニケーション力」が低下してしまうように思われます。実際、我が子には表情が乏しくて何を考えているのかが分からないことがありました。

ここで、歯医者さんは、「口角を上げてニコッと笑う練習」をすることを我が子に勧めて下さいました。そこで、私達は、事ある毎に、我が子に「ニコッとして!」と声をかけるようにしました。

また、顔の筋肉を鍛えるために、何かのテレビで知った「舌の運動」と「目の運動」を気が付いたときに行うようにしました(私達(親)も一緒に行います)

「舌の運動」とは、舌先を上の歯と上唇の間に挿入し、その後に、舌先を回転させて、舌先を下の歯と下唇の間に挿入し、更に、舌先を回転させて、舌先を上の歯と上唇の間に挿入した元の状態に戻す」というものです。これを舌先の回転方向を逆転させながら、数回繰り返します。「目の運動」とは、顔を動かさない状態で、上目使いで上方を見る動作、目をギュッとつぶる動作、横目で左側を見る動作、目をギュッとつぶる動作、下方を見る動作、目をギュッとつぶる動作、横目で右側を見る動作、目をギュッとつぶる動作、をそれぞれ10秒間づつこの順番に行うものです。これを、見る方向を逆転させながら、数回繰り返します。

これらのトレーニングをしたおかげかどうか分かりませんが、我が子の顔には、少しづつ、表情のバリエーションが増えてきたように思われます。そして、我が子の顔はとても魅力的なものになってきたように思われます(親ばかですね)。ですから、私達(親)は、これらのトレーニングが気に入っています。




なお、米国小児科学会(American Academy of Pediatrics)により「視覚に関する問題がディスレキシアを引き起こすものではない」(Vision Problems Do Not Cause Dyslexia 7/27/2009)との見解が示されています。これによれば、「勉強をすることが苦手な個性」の改善と目の筋肉のトレーニングとの間に直接的な関係はないように思われます。